(DIET BUTCHER SLIM SKIN)の2015年春夏コレクション。 今季のテーマとなった「UTOPIA」。これは16世紀にトマス・モアによって生みだされた、 理想的な世界 を意味する言葉だ。デザイナーである深民尚の思うユートピア。そこには単に明るいだけではない、独特の世界観が潜んでいる。 コレクションに触れたならまず、その理想郷には音楽が流れていることを体感するだろう。ロックなムードがしみ込んだ、総柄のやロングコート、バンダナ柄のパンツなどのアイテム。スカジャンの背面やセットアップの柄として用いられたグラフィックには、楽園を思わせる蝶や、華やかさと毒々しさを含んだバラとあわせて、音を奏でるサックスも描かれている。 そんな音楽的なムードのコレクションだが、よく見るとそこに荒々しさはなく、意外にも繊細な魅力で満たされてることに気づく。スカジャンや、セットアップなどに、素材として多用されたのはシルク。その光沢のある柔らかな素材は、蝶の動きをイメージしたゆとりのあるサイズ感と相まって、優雅に揺れる。ストリートの匂いの中で、儚さ、美しさを感じさせるコレクションとなった。