【年齢別・家族構成別】生命保険の必要保障額はいくら?損をしないための計算シミュレーション


「生命保険に入っているけれど、月々の保険料が高い気がする…」「もしもの時、本当にこの金額で家族を守れるの?」

そんな不安を抱えていませんか?実は、多くの方が「念のため」と多すぎる保障額を設定し、家計を圧迫してしまっています。逆に、安さだけで選んでしまい、肝心な時に保障が足りないというケースも少なくありません。

生命保険で損をしないための鉄則は、「自分にとっての必要最低限の保障額(必要保障額)」を正しく計算することです。

この記事では、20代から50代、独身から子育て世帯まで、ケース別の目安と計算方法を分かりやすく解説します。ライフプランにピッタリ合った、無駄のない保険選びの参考にしてくださいね。

1. そもそも「必要保障額」とは?計算の基本ルール

必要保障額とは、世帯主などに万が一のことがあった際、**「残された家族がそれまでと同じような生活を送るために不足するお金」**のことです。

単純に「3,000万円あれば安心」と決めるのではなく、以下の算式で考えるのが基本です。

必要保障額 =(遺族の支出)ー(遺族の収入・資産)

遺族の支出(出ていくお金)

  • 生活費(現在の7割〜8割程度が目安)

  • 住居費(賃貸なら家賃、持ち家なら修繕費など)

  • 子供の教育費・結婚援助金

  • 葬儀費用・予備費

遺族の収入(入ってくるお金)

  • 遺族年金(公的年金)

  • 配偶者の勤労収入

  • 現在の貯蓄額

  • 死亡退職金・弔慰金

この「支出」から「収入」を引いて、マイナスになった分が、保険で準備すべき金額となります。

2. 【ライフステージ別】必要保障額の目安とシミュレーション

家族構成や年齢によって、守るべき対象や期間は大きく変わります。代表的な4つのパターンを見ていきましょう。

① 独身・単身世帯の場合

独身の方の場合、守るべき家族がいないため、大きな死亡保障は基本的に不要です。

  • 必要保障額の目安:200万〜500万円程度

  • 考え方: 自分が亡くなった後の整理費用(葬儀代や遺品整理、賃貸の原状回復費用など)をカバーできれば十分です。

  • ポイント: 死亡保障にお金をかけるよりも、病気やケガで働けなくなった時の「就業不能保険」や「医療保険」を優先する方が、合理的なリスク対策になります。

② 結婚したばかりの夫婦(子供なし)の場合

共働きか片働きかによって大きく異なります。

  • 必要保障額の目安:500万〜1,500万円程度

  • 考え方: 残された配偶者が生活を立て直すまでの生活費+葬儀代です。

  • ポイント: どちらかが専業主婦(主夫)の場合は、生活再建までの期間を長めに見積もる必要があります。逆に共働きなら、住居費を折半している分、相手の負担が増える部分をカバーする程度で良いでしょう。

③ 子育て世帯(未就学児〜小学生)の場合

人生で最も大きな保障が必要になる時期です。

  • 必要保障額の目安:3,000万〜5,000万円以上

  • 考え方: 子供が独立するまでの長い期間の生活費に加え、大学卒業までの教育費を算出します。

  • ポイント: 教育費は、公立か私立かによって1,000万円以上の差が出ます。また、住宅ローンを組んでいる場合、団体信用生命保険(団信)があれば住居費負担は軽くなるため、その分、保険金額を下げる調整が可能です。

④ 子供が独立した後の夫婦・50代〜の場合

保障額を徐々に減らしていく「出口戦略」の時期です。

  • 必要保障額の目安:1,000万〜2,000万円程度

  • 考え方: 子供の教育費負担がなくなるため、残された配偶者の老後資金と葬儀代がメインになります。

  • ポイント: 貯蓄が十分にできていれば、死亡保険を解約したり、解約返戻金を受け取ったりして、老後資金に充てる検討もできます。

3. 生命保険で損をしないための「お宝知識」

保険料を抑えつつ、確実な安心を手に入れるための具体的なテクニックを紹介します。

公的保障「遺族年金」を無視しない

日本の社会保障制度は非常に手厚いです。会社員であれば「遺族基礎年金」に加えて「遺族厚生年金」が支給されます。自営業の方でも「遺族基礎年金」があります。

計算時にこれらを無視してしまうと、過剰な保険に入ってしまう原因になります。まずは「ねんきん定期便」などで、自分がいくら受給できるかを確認しましょう。

「四角い保険」ではなく「三角の保険」を選ぶ

従来の生命保険は、いつ亡くなっても一定額が支払われる「定期保険(四角い保障)」が主流でした。しかし、月日が経てば子供は成長し、必要な教育費は減っていきます。

そこで活用したいのが**「収入保障保険(三角の保障)」**です。年月の経過とともに受取総額が減っていく仕組みのため、保険料が非常に安く抑えられ、合理的にリスクをカバーできます。

住宅ローンと団信のセット活用

住宅ローンを組むと、多くの場合は「団体信用生命保険」に加入します。これにより、万が一の際にローン残高がゼロになります。

「家族に住む場所を残せる」ということは、必要保障額から「家賃分」を大きく差し引けるということです。家を買ったタイミングは、生命保険を見直して保険料を下げる最大のチャンスです。

4. 失敗しないための相談ステップ

自分一人で精密なシミュレーションをするのは、実はかなり大変です。税制や年金制度は複雑で、計算ミスが将来の生活に直結するからです。

失敗を防ぐためのステップは以下の通りです。

  1. 家計の収支を把握する: 月々いくらで生活しているかを知る。

  2. 将来の希望を書き出す: 子供の進路(私立か公立か)、老後の生活レベルなど。

  3. 専門家にセカンドオピニオンを求める: 特定の保険会社に所属しないFP(ファイナンシャルプランナー)に、複数の会社のプランを比較してもらう。

まとめ:あなたの「今」に最適な金額を知ろう

生命保険は「一度入ったら終わり」ではありません。結婚、出産、住宅購入、子供の自立など、人生の節目ごとに必要保障額は変化します。

「安心」を買いすぎて家計が苦しくなっては本末転倒です。まずは今の自分の状況で、いくら必要なのかをシミュレーションしてみることから始めてみましょう。

無駄を削ぎ落とし、本当に必要な分だけを賢く備える。それが、あなたの大切な家族と、あなた自身の未来を守る一番の近道です。