「ブレーカー上げてもすぐ落ちる!」もう焦らない!原因と対処法を徹底解説
突然「パチン!」と電気が消えて、ブレーカーを上げてもすぐにまた落ちてしまう…。そんな経験、ありませんか? 真っ暗な中でどうしたらいいか分からず、不安になったり焦ったりしてしまいますよね。
でも大丈夫です!ブレーカーが落ちてしまうのには、必ず原因があります。そして、ほとんどの場合は落ち着いて対処すれば解決できます。この記事では、「ブレーカーを上げても落ちる」主な原因と、ご自身でできる対処法、そしてプロに頼むべきケースについて、分かりやすく解説します。もうブレーカー落ちで慌てないために、ぜひ参考にしてくださいね。
なぜブレーカーは落ちるの?ブレーカーの種類と役割
ブレーカーは、私たちの家を電気のトラブルから守ってくれる大切な装置です。主に以下の3種類のブレーカーがあり、それぞれ役割が異なります。
アンペアブレーカー(サービスブレーカー):
契約している電流の容量を超えると落ちます。例えば、「30A(アンペア)」で契約しているのに、同時にたくさんの家電を使いすぎて30A以上の電流が流れると、「契約アンペアオーバー」で落ちます。電力会社との契約容量を示す、一番大きなブレーカーです。
安全ブレーカー(配線用遮断器):
各部屋や特定の回路ごとに設置されているブレーカーです。一つの回路で使いすぎ(容量オーバー)や、ショート(短絡)が起きると、その回路だけを遮断して、他の回路への影響を防ぎます。
漏電ブレーカー(漏電遮断器):
電気が漏れている(漏電)ことを検知すると落ちます。これは感電や火災を防ぐための非常に重要なブレーカーです。通常、家庭の分電盤(ブレーカーがまとまっている箱)の一番左端にあることが多いです。テストボタンが付いていることもあります。
「ブレーカーを上げてもすぐ落ちる」場合、どのブレーカーが落ちているかによって原因と対処法が異なります。
ブレーカーを上げてもすぐ落ちる!まずはここを確認!
いざブレーカーが落ちてしまったら、まずは以下の手順で確認・対処してみましょう。
1. どのブレーカーが落ちているか確認する
分電盤(ブレーカーが集まっている箱)を確認し、どのブレーカーが落ちているかを確認します。
アンペアブレーカーが落ちている場合:
一番大きなブレーカー(電力会社との契約アンペアを示すもの)が落ちている場合は、契約アンペアオーバーの可能性が高いです。
安全ブレーカーが落ちている場合:
いくつかの小さなブレーカーのうち、どれか一つが落ちている場合は、その回路での使いすぎ(容量オーバー)か、その回路につながる家電のショートの可能性があります。
漏電ブレーカーが落ちている場合:
一番左端にある大きめのブレーカーが落ちている場合は、漏電の可能性が非常に高いです。これは緊急性が高いため、慎重な対処が必要です。
2. 原因を特定するための対処法
どのブレーカーが落ちているかによって、原因を探る方法が変わります。
漏電ブレーカーが落ちている場合
漏電ブレーカーが落ちている場合は、家の中のどこかで電気が漏れている(漏電している)可能性があります。これは感電や火災に繋がる危険があるため、以下の手順で慎重に原因を探りましょう。
全ての安全ブレーカーを下げる:
落ちている漏電ブレーカーはそのままにして、それにつながる全ての安全ブレーカー(小さいブレーカー)を「切る」状態にします。
漏電ブレーカーを上げる:
落ちていた漏電ブレーカーを「入」の状態に戻します。
安全ブレーカーを一つずつ上げていく:
漏電ブレーカーが落ちないことを確認しながら、安全ブレーカーを一つずつ「入」に戻していきます。
落ちた安全ブレーカーの回路が原因:
安全ブレーカーを上げていった時に、再び漏電ブレーカーが落ちたら、今上げた安全ブレーカーの回路で漏電が起きていると特定できます。その回路に繋がっている家電製品や、壁のコンセントなどに原因がある可能性が高いです。
原因の家電を特定する:
漏電の原因となっている回路の安全ブレーカーは「切」のままにして、その回路につながる全ての家電製品のコンセントを抜きます。そして、再び安全ブレーカーを上げ、「入」に戻します。
家電を一つずつ差し込む:
コンセントを抜いた家電製品を一つずつ差し込み、電源を入れていきます。
漏電ブレーカーが再び落ちたら原因特定:
差し込んだ瞬間に漏電ブレーカーが落ちたら、その家電製品が漏電の原因です。その家電の使用は中止し、修理を依頼するか買い替えを検討しましょう。
【重要】原因が特定できない、または漏電ブレーカーを上げてもすぐに落ちる場合
この場合は、配線自体に問題がある可能性が高いです。ご自身での対処は危険なので、すぐに電力会社または電気工事店に連絡してください。
アンペアブレーカーが落ちている場合
契約アンペアオーバーです。
全ての家電の電源を切るか、コンセントを抜く:
特に消費電力の大きいエアコン、電子レンジ、ドライヤー、電気ケトルなどを中心に、使用中の家電製品の電源を切るか、コンセントを抜きましょう。
アンペアブレーカーを上げる:
落ちていたアンペアブレーカーを「入」に戻します。
一つずつ家電の電源を入れる:
家電の電源を一つずつ入れ、再度ブレーカーが落ちないか確認します。
改善しない場合:
頻繁にアンペアブレーカーが落ちる場合は、ご家庭の電気使用量に対して契約アンペアが不足している可能性があります。電力会社に連絡して、契約アンペアの引き上げを検討しましょう。
安全ブレーカーが落ちている場合
特定の回路での使いすぎ(容量オーバー)か、ショートが原因です。
その回路につながる家電の電源を切るか、コンセントを抜く:
落ちた安全ブレーカーの回路につながる部屋やコンセントを確認し、使用中の家電製品の電源を切るか、コンセントを抜きましょう。特に、消費電力の大きい家電が複数同時に使われていなかったか確認してください。
安全ブレーカーを上げる:
落ちていた安全ブレーカーを「入」に戻します。
一つずつ家電の電源を入れる:
家電の電源を一つずつ入れ、再度ブレーカーが落ちないか確認します。
特定の家電で落ちる場合:
特定の家電の電源を入れた瞬間にブレーカーが落ちる場合、その家電が故障している(ショートしている)可能性があります。その家電の使用は中止し、修理を依頼するか買い替えを検討しましょう。
雷が原因でブレーカーが落ちた場合
落雷の後、ブレーカーが落ちてしまうこともあります。これは、落雷による過電流から家を守るためにブレーカーが作動した可能性が高いです。
全ての安全ブレーカーを下げる:
まず、分電盤にある全ての安全ブレーカーを「切」の状態にします。
アンペアブレーカー、漏電ブレーカーを上げる:
アンペアブレーカーと漏電ブレーカーを「入」に戻します。
安全ブレーカーを一つずつ上げていく:
安全ブレーカーを一つずつ「入」に戻していきます。
異常がないか確認:
各回路の電気がつき、異常がないか確認します。もし特定の回路を上げた時にブレーカーが落ちる場合は、その回路につながる家電が落雷の影響で故障した可能性があります。
【注意】
落雷による影響は、すぐに現れないこともあります。しばらく様子を見て、家電の動作に異常がないか確認しましょう。また、落雷後は電話回線やインターネット回線にも影響が出ることがあるので、合わせて確認してください。
どこに連絡すればいい?プロに頼むべきケース
上記の方法を試してもブレーカーが上がらない、または原因が特定できない場合は、専門家への連絡が必要です。
漏電ブレーカーが上がらない、原因不明の漏電:
感電や火災の危険があるため、ご自身での対処はせず、すぐに電力会社または地域の電気工事店に連絡してください。
アンペアブレーカーが頻繁に落ちる:
契約アンペアの変更を検討する場合は、契約している電力会社に連絡しましょう。
特定の安全ブレーカーが上がるたびに落ちるが、原因の家電が特定できない:
壁のコンセント内部や配線自体に問題がある可能性があるので、電気工事店に調査・修理を依頼しましょう。
ブレーカーや分電盤が焦げ臭い、異音がする:
非常に危険な状態です。すぐにブレーカーを全て切り、電力会社または電気工事店に連絡してください。
まとめ:ブレーカー落ちても落ち着いて対処!
「ブレーカー上げても落ちる」という状況は、日常生活で起こり得る電気トラブルの一つです。しかし、その原因を正しく理解し、落ち着いて適切な対処をすれば、ほとんどの場合は解決できます。
まずはどのブレーカーが落ちているかを確認し、ご紹介した手順で原因を探ってみましょう。ご自身での対処が難しい場合や、危険を感じる場合は、迷わず専門家(電力会社や電気工事店)に連絡してください。電気は私たちの生活に不可欠なものですが、使い方を誤ると危険を伴います。安全第一で対処し、快適な電気ライフを送りましょう!